【医療・福祉】
社員数 | 578名 |
---|---|
住所 | 大阪府大阪市旭区清水3-15-23 大阪府大阪市城東区蒲生2-2-38(インタビュー/城東こすもす苑) |
設立年月日 | 2003年3月14日 |
資本金 | 社会福祉法人のため無 |
URL | https://www.seisuikai.net |
外国人採用を始めた時期 | 2015年~ | 外国人社員の人数 | 71名 |
---|---|---|---|
外国人社員の国籍 | ベトナム、ネパール、インドネシア、モンゴル、韓国、中国、バングラデシュ、フィリピン、インド、ウズベキスタン、ミャンマー | 職務内容 | 介護 |
対面合同企業説明会(8月・10月・12月/3回)
オンライン合同企業説明会(9月・11月/2回)
オンライン人材検索・マッチングサービス
2024年春入社 介護職員2名採用(国籍:中国1名/インドネシア1名)
合同企業説明会は、対面とオンライン双方で複数回参加し、短期間で多くの外国人材と出会い、自社の魅力をアピールできた。
対面合同企業説明会では、介護分野に関心の高い外国人求職者が多く集まり、積極的な意見交換ができた。
「MEET IN OSAKAオンライン人材マッチングサービス」を利用することで、岡山県在住の介護職経験者を採用できた。
清水会グループは1975年診療所としてスタートし、医療、介護、福祉の分野で地域貢献に取り組んでいます。そのグループとして清水福祉会は、大阪市と守口市で9つの介護福祉施設を運営しています。
当法人では、介護の質向上と手厚いケアを実現させるため、一般の基準より多いスタッフを各施設に配置しています。一人ひとりの業務の負担を減らし、働く環境を改善することで月平均残業時間5時間・有給休暇平均取得日数10日という、当グループならではのワークライフバランスを実現しています。
外国人材採用の一歩は、国内の介護人材不足の深刻化が予想される中、十分な職員を確保するために新たな採用手法を検討したことがきっかけでした。2015年に外国人看護師候補を現地採用したことをスタートに、法人として介護分野の外国人採用を進めることとなりました。
2016年には日本で介護福祉士をめざす外国人材のための「介護奨学金制度」を新設。介護福祉士養成学校に通う資金を援助し、卒業後に入職する仕組みを、国の制度施行前にいち早く導入しました。
また人材確保の手段として、介護奨学金制度以外に、2017年に技能実習制度に介護職種が追加されたことから、ベトナム現地を訪問し技能実習生を受け入れるプロジェクトも立ち上げましたが、当時法律や制度がなかなか確立されず、プロジェクトは暗礁に乗り上げることに。
その後、紆余曲折を経て、ようやく2019年に内定を出した技能実習生が入職することができました。以降は、皆が技能実習生から特定技能に転換しています。
介護職での外国人材の採用は、法律や制度の変遷と共に企業の採用方向も変っていきます。そのため、在留資格や制度の情報にはアンテナを立てて、試行錯誤を重ねながら採用手法を工夫しています。
奨学生と日本国内にいる特定技能外国人材を採用することで、今では70人を超える外国人職員数となりました。今後、国内の介護人材の獲得競争が激化する中、海外での採用活動を再開する企業が増えるのではないかと感じています。
その時に備えて、2023年よりミャンマー等で日本語および介護について勉強した方を採用し始めています。
2027年に「介護福祉士経過措置(試験を経ずとも、介護実務に5年間従事することで介護福祉士の資格を取得できる)の廃止」が決まり、業界の課題となっています。外国人材にとって、国家試験の合格は高いハードルとなるため、介護福祉士として日本で働きたいという外国人材の熱意に応えるためにも、現在は国家試験合格をサポートできる体制を検討中です。
ネパール国籍のスシルさんは、勤務歴5年半になる、当法人の介護奨学金制度第1期生です。入所当初から仕事熱心で、現在はフロアリーダーとして職員の教育やまとめ役を担っています。年に一度の全グループが集まる合同事例研究発表会で、施設の代表として発表したこともあります。
その中の一つのエピソードとして、施設の入居者は年配の方が多く、外国人職員が聞きなれていない言葉を使う場面が多々あります。例えば色を指す時に、同じ黄色でも山吹色や橙色など、微妙な色の違いでよく表現されます。そこで、日本人の先輩職員が中心となって、外国人材には難しい、日本特有の色・柄を表す「色の見本表」を作りました。
また、各施設を定期的に訪問し、外国人職員の仕事や生活における課題をヒアリング、現場の上長にフィードバックするチューターとして教育部門にベトナム人職員を配置したことも、外国人材の定着に繋がっています。日本人職員に話しにくいことも打ち明けられ、心のケアサポーターとしても、不可欠な存在となっています。更に2023年からは、ミャンマー人職員をチューターとして配置しています。
そのほか、グループ内施設の連携強化のため実施しているクラブ活動も、外国人職員にとって楽しみの一つとなっています。ヨガやハイキング、華道など10種類のクラブがあり、外国人職員には“日本文化クラブ”が人気で、皆で温泉や紅葉などを楽しんでいました。コロナ下で暫く休止を余儀なくされましたが、次年度からまた再開の予定です。
今後はスシルさんのように、他の職員をリードできるキャリアモデルとなる外国人職員が増えていくことを期待しています。
介護は体力が重要というイメージが強いかもしれませんが、それ以上に、細やかな気配りや入居者の気持ちに寄り添うコミュニケーション力が求められます。日本人入居者にとって細やかな気配りとは何か、外国人職員が理解を深めるには難しいこともあるかもしれませんが、時間をかけ施設全体でサポートしながら、お互いを理解し合える環境を整えていきたいと思います。
以前、外国人職員の母国料理を食事メニューに取り入れたところ、入居者にとても喜ばれました。異文化交流をはじめ、外国人職員がいてくれるからこその新しい取り組みが、入居者の満足度を高める一助となり、相互理解に繋がることを期待しています。
在留資格のこともあり、留学生は、学んできたことを活かそうと業界や職種を絞って就職活動をしがちで、専攻と異なる時点で介護職を選択肢から外す方も多くいると思います。また、外国人材にとって、介護職はハードルが高いと思われていますが、逆に日本人とは違って自宅で祖父母の介護をしていた方が多くおられます。こうした体験と“優しい心”を持っていれば、活躍できるフィールドがあります。さらに、実務経験を積み国家資格である介護福祉士を取ることで、日本で長く働き家族を日本に呼ぶことができる点も、外国人材にアピールできる職業です。グローバル化が進む現代にあわせ、日本人と外国人といった区分なく、介護職に向いている特性を持っている方ならば、間口を広げて積極的に採用していきたいと考えています。
また一方で、当法人は、即戦力確保の手段として海外に直接出向いて、日本語と介護の両方を勉強している方を面接し、日本に招く仕組みも整備しています。日本在住の外国人材だけでなく、現地で有望な人材をスカウトする方法は、他業種にも応用できる可能性があります。
外国人材と企業のマッチング支援事業の活用や、独自の採用ルートを築くことで、国内情勢に左右されにくい安定した人材確保が実現できると考えています。
留学生の頃、沖縄旅行で初めて入院を経験したとき、スムーズな治療や医療スタッフの温かなサポートに感動し、日本で福祉関係の仕事に就きたいと思うようになりました。
入所当初は漠然とした不安もありましたが、先輩職員が気さくに話しかけてくれるなど、歓迎してくれたことがとても嬉しかったです。私自身も、新たに職員を迎える際には、積極的に話しかけるように心がけています。
介護はやりがいのある仕事です。仕事で疲れることもありますが、そんな時は、一緒に働く施設の皆で支え合い、リフレッシュしながら、ワークライフバランスを保っています。
大阪は、人が温かく、物価も比較的安く、住みやすいところです。最初は難しいと感じた言葉も、今ではとっさに関西弁が出るほどになりました。大阪は第二の故郷と思っています。
今後、外国人職員の採用が進むにあたり、率先して彼らの指導を行い、良いお手本になりたいと思います。
記載の内容はインタビュー時点のものです【公開月:2024年3月】
大阪府「令和6年度 外国人留学生等マッチング支援事業」は
大阪府より株式会社パソナが受託、運営を行っております。
【お問い合わせ先】
大阪府「令和6年度 外国人留学生等マッチング支援事業」
住所:〒530-0001 大阪市北区梅田一丁目13番1号
メール:globaltalent@pasona.co.jp
電話:06-7636-6060(月~金 9:00~17:30)
FAX:06-7636-6381
受託期間:令和7年3月31日まで